- マレーシアの生活に興味がある
- 日本とマレーシアの生活や文化の違いを知りたい
- 海外生活を終えて帰国した人の「逆カルチャーショック」※の事例を知りたい
※逆カルチャーショック:海外から日本に帰国後に日本の環境や文化に対して受けるカルチャーショックのこと。リバースカルチャーショックとも呼ばれる。
私がマレーシアでの就業を終え、日本に帰国したのは2020年の年末。マレーシアに滞在しながらもこれまでは年に数回は一時帰国していたのですが、今回はコロナの影響で約1年ぶりの帰国となりました。
そこで今回は、マレーシアに住んでみて、また日本に1年ぶりに帰国してみて感じた日本とマレーシアの文化・生活の違いについて備忘録がてらまとめてみました。
日常のささいなことや、生活に密着したネタがほとんどですが、マレーシアの現地情報として少しでも参考にしていただけたら幸いです。
この記事の目次
日本とマレーシアの文化・生活の違い15選
水道水

日本に帰ってきたんだ!と帰国直後に実感したのが「水道水が飲める」ことでした。
残念ながらマレーシアの水道水は飲むことができません。
(マレーシア人の友人曰く、沸騰させれば飲めるらしいですが…)
クアラルンプールでは、点検目的の計画的断水が年に数回行われますが、断水が終わった後に蛇口をひねってみると、流れてきたのはまっ茶色の水…。配管の汚れが原因なので水を使っていくうちに透明にはなるものの、あの水の色を一度でも見てしまった以上、沸騰させたとしても飲む勇気は私にはありませんでした(苦笑)
飲み水については、私はミネラルウォーターをオンラインショッピングでまとめ買いしていましたが、日本人の知り合いにはウォーターサーバーを契約している人もいましたよ。
※水道水とミネラルウォーターの使い分けや、マレーシアでかかった水道光熱費などはこちらの記事をチェックしてみてください!
ゴミの分別・出し方のルール

日本に帰国後、一人暮らしを始めて気づいたのが、日本の家庭ゴミの分別方法・曜日指定・回収場所など細かく決められたルールの数々。環境に配慮しよりスムーズにゴミ処理を行うためというのはわかっているのですが、こんなにルールあったっけ?!と思ってしまいました。
私が住んでいたクアラルンプールのコンドミニアムでは、いつ・どんなゴミを出してもOK。注意点は「ゴミはゴミ収集場に捨てること」のみでした。各階のゴミ収集場にある大きめのタンクにゴミを入れるだけだったのでかなり楽でしたね。
道路の舗装
日本の街は海外に比べて清潔で綺麗だとよく言われますが、個人的には日本の道路がきちんと舗装されていることの方が印象的でした。
この写真はクアラルンプール中心地の道路脇ですが、みぞ蓋が移動させられていたり、コンクリート部分が崩れたまま放置されていたりと、マレーシアの道路は舗装が十分に行われていないことがよくあります。
一瞬の油断が大ケガにつながりかねないので、マレーシアの街中を歩く際は足元に十分に気をつけてくださいね。


電車・タクシーの運賃

日本に帰国して以来、電車に乗る回数が増えました。
その時感じたのが日本の交通費の高さです。
例えばクアラルンプールの中心地を走る公共交通機関MRT(※1)だと1駅移動するのにかかる運賃は片道わずか31.2円(1.20リンギット)(※2)。ちなみに山手線で1駅移動すると片道140円です。
また電車だけでなく日本ではタクシー代も高額です。私は車を運転しないため、マレーシアではGRAB(グラブ)という配車サービスのアプリをよく利用していました。
GRABの配車サービスでは運賃は出発地から目的地までの走行距離で決まります。初乗り運賃という概念はありません。
例えば、3.7kmの移動でわずか208円(8リンギット)という衝撃の安さ。(※2)
3.7kmは東京駅ー品川駅間とほぼ同じ距離なので、試しに日本の配車サービスで料金を調べてみたところ平日の日中で約3000円でした。
日本で「気軽にタクシー呼べない…」と感じた時はマレーシアの生活が恋しくなりましたね…。

(※1) MRTはMass Rapid Transitの略で都市高速鉄道の意味。MRTのウェブサイトはこちらから。路線図や運賃計算などができます。
(※2) 1リンギット=26円で計算。
自転車の数

日本で自転車を利用している人の多さも帰国して気づきました。クアラルンプールでは自転車に乗っている人はあまり見かけません。
日本では自転車に乗っているデリバリーサービスの配達員をよく見かけますが、マレーシアだとそもそも配達員として登録する時点でバイクに乗れることが条件の一つになっています(※)。
マレーシア人の友人に「クアラルンプールで自転車乗ってる人って少ないよね?」と聞いてみたところ、「自転車は移動手段というよりも運動のために乗るっていう人が多いと思う。あと暑いしスコールが来たとき不便だしね。」とのことでした。
(※)マレーシアの大手デリバリーサービスGrabFoodのウェブサイトを参照。
建物の階の数え方
日本とマレーシアでは建物の階の数え方が異なります。
この写真はマレーシアのとある建物のエレベーターボタン。
マレーシアでは「G」のボタンが日本の「1階」にあたります。(G=Glands Floor=グランドフロア)
つまり、マレーシアの1階=日本の2階、マレーシアの2階=日本の3階…となります。これはイギリス文化に由来するもので、本国イギリスだけでなくオーストラリアなどでもこういった表記がみられるようです。
また14階の横に「13A」、24階の横に「23A」とあるのは、中国の文化で「4」が「死」の発音と同じで縁起の悪い文字だから。ビルのオーナーが中華系だと「4」を使わない表記となる場合があります。(4階はなぜかそのままですが…笑)

年号・日付の表記の仕方

和暦はもちろん日本独自の文化ですが、日付の表記も日本とマレーシアで異なります。
日本では「年/月/日」ですが、マレーシアでは「日/月/年」が一般的です。
この写真は、マレーシアの食品パッケージに記載されている消費期限。

DD/MM/YYYYとは、
D=Day(日)
M=Month(月)
Y=Year(年)
の頭文字。つまりこの食品の消費期限は、
28/02/2021→2021年2月28日
となりますね。
接客サービスと仕事に対する姿勢

日本の店員の真面目さや接客の丁寧さに驚くのも定番の帰国後あるあるですね。「チップも払ってないのにこちらこそありがとうございます!!」とレストランやカフェで接客を受けるたびに自分の方が恐縮してしまいます。
一方、マレーシアの店員はというと、店内を流れる音楽に合わせてノリノリで鼻歌を歌っていたり、レジでスマホをいじりながご飯を食べていたり、商品の場所を聞いても「知らない」と言われたり、注文が間違っていたり、もはや注文自体忘れ去られていたり…と、とにかくフリーダム!(笑)
でもこのゆるさがマレーシアらしさであり、マレーシアの良さでもあります。お店に入っても適度に放置してくれて気楽にショピングできるのでその点では慣れてしまえば意外と快適ですよ。
時間管理

日本の時間管理の正確さ・厳しさは本当に他国に類を見ません。電車が時間通りに運行されるのはもちろんのこと、ネットショッピングで買った商品は依頼した時間に届きますし、インターネットの配線工事や清掃業者などのサービスもほぼ確実に時間通りに来てもらえます。
対してマレーシアでは基本的に遅れることを前提に行動した方がストレスなく生きていけます(笑)クアラルンプールを走る電車は「10分に1本」というざっくりとした運行スケジュールで。それでいて「次の電車はあと2分で到着します」という表示が駅の電光掲示板に20分以上流れ続け、一向に電車が来ないなんてこともありました。また渋滞や南国特有のスコールを理由にスケジュールが遅れることも日常茶飯事です(笑)
ファッションとメイク

日本に帰国後、ファッション・メイクにより気をつかうようになりました。
まず当然ながら日本には四季があるので、季節によって着るものを調整する必要があります。対してマレーシアは常夏。大きな気候の変化がありません。衣替えをする必要もないので1年を通して同じ服で過ごすことも可能です。
また日本にいると知らず知らずのうちに、ファッショントレンドや周囲の目に過敏になっている(ならなければいけない)ようにも感じました。日本では「正解コーデ」や「失敗しない服選び」といったワードをよく目にしますが、マレーシアは多民族社会なので宗教的・文化的背景は人それぞれ。全員に共通する「正解」は存在しません。私が働いていたオフィスでは最低限の服装のルール(露出の多い服を着ない、GパンはNGなど)はありましたが、基本的には各個人が自分に合うスタイルの服を着ていました。
ヒジャブで髪を隠し、肌を露出しないように常に長袖・長ズボンを着ているマレー系の同僚、ノースリーブの膝丈ワンピースを着ている中華系の同僚、民族衣装であるカラフルなサリーを着ているインド系の同僚、そして上下ユニクロの日本人の私…といった感じです。
さらにマレーシアには「すっぴんはビジネスマナー違反」といったルールもありません。同僚のマレーシア人はすっぴんか、眉毛のみなどポイントメイクだけしているという人が大多数でした。普段はすっぴんでも社内イベントやお客さんに会うなど特別な時だけメイクするという人もいましたが、日本のように毎日完璧にメイクをしている人はほぼいませんでした。
コンビニ

日本のコンビニのレベルの高さに感動するのも帰国あるあるの一つではないでしょうか。
食品や生活用品の品揃えの多さはもちろん、荷物の郵送・受け取りができる、ATMでお金をおろせる、事前にデータを送っておけば店内のプリンターで印刷できる、と様々な機能を兼ね備えた日本のコンビニのすごさを帰国後に改めて実感しました。
ちなみにマレーシアには日系のコンビニだとファミリーマートが進出しています。食品や生活用品の販売以外のサービスはありませんが、トムヤムクン味のおでんなど現地のニーズに合わせた一風変わった面白い商品を販売しています。マレーシアに来た際はぜひ立ち寄ってみてくださいね。
自然災害

日本に帰国してすぐのある夜、震度3の地震で目が覚めました。日本は自然災害の恐怖と常に隣り合わせであるということを気づかされました。
マレーシアで自然災害というと主に洪水があげられ、時に深刻な被害をもたらすこともあります。しかし日本のように台風、大雪、噴火、そして地震といった多くの自然災害が次から次へとやってくることはありません。
度重なる自然災害(特に地震)の心配がいらないという点は、マレーシア生活の良いところだったと日本に帰国して感じました。
蚊

日本で蚊に刺されてもそこまであわてることはないと思います。
しかし、マレーシアを含む東南アジア全域では蚊は天敵。蚊を媒介してデング熱にかかってしまうリスクがあるためです。ロックダウンの外出自粛期間中はコロナウイルスだけでなくデング熱の感染者数も増加し、マレーシア政府から注意喚起がおこなわれました。
デングウイルスを持っている蚊は特定の種類に限られますが、正直ぱっと見ただけでその蚊がウイルスを持っているのかどうかまでは瞬時に判断できません。私自身、マレーシアでは幾度となく蚊に刺されましたがそのたびにデング熱に感染していないかとヒヤヒヤしていました。
おひとり様向けのサービス

日本のスーパーに並ぶ少量のお惣菜の数々、一人用のカラオケボックス、1席ずつ区切られたラーメン屋、一人焼肉の専門店…このような一人用のサービスも日本特有の文化やニーズだと感じました。これは一人暮らしが一般的だったり、お弁当を作る習慣があったり、といったさまざまな日本の生活習慣が要因なのだと思います。
マレーシアでも日系スーパーが進出しているためお弁当やお惣菜は手に入ります。しかしマレーシア人は実家暮らしやシェアハウスでの生活がより一般的で、出かける時も複数人であることが多いため、日本ほど「おひとり様」に特化したサービスを目にすることはありません。
生食文化

食材を生のまま食べるという文化も日本特有だと感じました。
例えば「卵」。マレーシアでは安全に食べられる期限を意味する「消費期限」(約1ヶ月間)が表示されているのに対し、日本では生で食べられる期限を意味する「賞味期限」(約2週間)が記載されています。
マレーシア料理は果物などを除いて、焼く・炒める・煮込むといった食材に火を通したものがほとんどですが、日本では刺身をはじめ、卵かけご飯や馬刺しなど生であることにこだわった料理や、生で食べられる食材の数がかなり多いですね。
おわりに

以上、私が感じた日本とマレーシアの文化・生活の違いをご紹介しましたがいかがだったでしょうか?
良いところ・不便なところとそれぞれの国でありますが、個人的な感想としては結局は「住めば都」。最初は不便と感じていても時間が経てば意外と順応できたことがほとんどでした。
日常生活に密着した内容ばかりになってしまいましたが、マレーシア生活をイメージする際に少しでもお役立ていただけたら幸いです!










